2026年1月から、「S+席」の新設により、大きくその様相を変えたのが「S席」です。
「1階席後方と2階席前方」が対象となった新・S席。
S+席やA席と比較しつつ、写真や座った時の感想やメリット・デメリットなどをまとめました。
結論から言うと、
「安くなった代わりに後ろ。でも選び方次第でかなりアリ」な席です。
▼ 他の席種の見え方も気になる方へ
SS席・S+席・A席・B席についても、それぞれ実際に座った感想をまとめています。
【SS席】の見え方記事はこちら
【S+席】の見え方記事はこちら
【A席】の見え方記事はこちら
【B席】の見え方記事はこちら
2026年1月より1階後方&2階前方席に縮小
2025年7月、宝塚歌劇団より座席料金の改定および席種区分の変更が発表されました。
※詳細は宝塚歌劇公式サイトのお知らせをご参照ください。
この変更により、従来S席として販売されていた前方エリアの一部が「S+席」として独立し、
S席は1階後方〜2階席前方の席種へと再編されています。

価格は8,000円となり、これまでの8,800円から値下がりしたものの
「舞台から多少遠くなるが、コスパ重視で観劇出来る席」となりました。
S+席やA席との違い
隣接するS+席やA席との違いについて触れていきます。
S+席との違い
S+席は、1階席においてはS席の完全上位互換となりました。
とはいえ、22~25列程度であれば、やはり遠くは感じるものの「まあこんなもんか」と納得出来るレベルではあると感じます。
また、S+席では席の位置(上手・下手など)で多少舞台の見づらさが発生する席もありますが、
S席は全体的に遠くなるので「遠いけれど舞台全体の把握については、どこのブロックでもほぼ問題ない」と言えそうです。
A席との違い
A席も席種の再編によって、2階席のみとなりました。
しかし、2階席の配置としてはこれまでと変わっていません(多分)。
S席とA席の大きな違いは「見切れ方」です。
S席では「少々見づらいな」という部分が、A席だと「結構見えないな」と感じることもあります。

こちらは雪組さんの「fff/シルクロード」を観劇した際、S席の「2階3列1番」から撮影したもの。
場所で言うと一番の下手、通路を挟んでA席がある席です。

対してこちらがA席、「2階L2列」から撮影したものです。
もう少し角度がつき、下手側の花道が見えづらくなっていることがわかります。
具体的に言いますと、お芝居「fff」のプロローグで下手側から彩凪翔さん演じるゲーテがせり上がってきますが、S席であれば後ろの壁に投影されるゲーテの文字(名前)が視認できました(それでも多少見づらい部分はありますが)。
対してA席の場合は文字(=壁)が見切れていて、彩凪翔さんの存在しか確認できない、といった感じです。
これは「ほぼA席」との比較ですが、参考になれば嬉しいです。
S席からの見え方
今回の再編により、唯一1階席と2階席がある席種となったS席。
1階からの見え方と2階からの見え方は結構違うので、できるだけ詳しくお伝えします。
1階席の見え方
22列目の前が太い通路であることもあり、S+席と比べると、やはり舞台からの距離は感じます。
今回記事の移行に際して書き直している部分もあるんですが、
22列移行は「元A席」と記載していて目ん玉飛び出ました。時代は変わったあ…
ただ、前方席に比べると段差も多少あるので、意外と見づらさは感じません。
上手・下手ブロックかつ端だったら、少し自分側の花道が見づらい可能性はあります。

こちらは宙組公演「白鷺の城/異人たちのルネサンス」を、1階23列68番で観劇した時の写真です。
舞台全体は見えるものの、少し周りに暗さを感じますね。
元A席以降となる、25列より後ろはだいぶ舞台が遠いです。
「遠いかも」じゃなくて「遠いな~」って感じ。

ちょうどこの写真が花組公演「ポーの一族」を25列の上手側から観劇した際の写真なのですが、かなり距離を感じられるのではないでしょうか。
オペラなしでは表情視認も結構大変になるので、
場合によっては覗きっぱなしになるかもしれません。
22列はいいぞ!(個人的に)
ただ、22列は個人的にめっちゃくちゃ好きな席です。
繰り返しになりますが、22列の前は太い通路になっているので視界が広い!
いわゆる「前の人の頭で視界が遮られちゃう問題」が一切ないんです。
休憩時や終演後もさっと移動しやすいですし、列の真ん中でも「すいません~」といいながら前を通ることもなく、すぐに席に着けます(笑)。
さらに最近はお芝居の演出でこの通路を使われることが多く、
近くでスターさんを見られる機会も増えました。
ショーでもトップさんがここまで来てくれることも増えた気がします。
「万華鏡百景色」ではれいこちゃん(月城かなとさん)を非常に近くで拝見できましたね…。
2階席の見え方
2階席から舞台を見るとこんな感じです。


具体的な席番を忘れてしまったので「こんな感じ」というふわっとした内容で申し訳ないのですが、
(列にもよりますが)基本的には銀橋から舞台まではしっかり見えるものの、
大階段の上部分は多少見切れが発生する可能性が出てくるくらいですね。
1階席に比べると傾斜がしっかりついているので、前の人の頭で見づらいことはあまりなく、
快適に観劇が出来ると思います。
敢えての欠点を言うとすれば、客席降りの際になかなか2階席に来てくれることはないので、ちょっと寂しく感じることもあるかも?
(最近は下級生の子たちが来てくれることもあります)
2階席もいいぞ!(個人的に)
2階のS席、私かなり好きなんです。
これは1階席からではなかなか見られないところが見える、っていうのが大きなポイント!
1階席からでは、どうしても正面から観る形になるので、組子さんたちが重なってしまいます。
しかし2階席は少し見下ろす形になるので、立体的に組子さんたちが見える!
他には舞台ギミックや、1階席ではわからない密かな配置・早着替えの裏側なども実は見えたり…。
正直私個人としては「1階席の後ろになるなら、2階席に行った方が絶対得!」と思っています。
例えば月組「グランドホテル」の中盤のフォーメーションダンスは、2階席から見ると圧倒でした!
実は神席も!?S席のメリット
ここからは、個人的なS席のメリットについて語ります!
個人的神席がある!
先程の「見え方」のところでも触れたのですが、
個人的には「22列目」と「2階席(できれば3列目まで…)」は個人的に神席です。
S席の対象が広かった時代でも、この2つに当たったときは「ラッキー!」って感想しかでませんでした。
これは同じ価格だからなのですが、18~21列になるくらいなら22列の方がいいとまで思ってましたね。
もちろん8列~10列あたりもすごく嬉しかったですが、今はS+席になってしまいました…。
舞台全体を把握できる席が多い
今のS席は、はっきり言うと舞台からの距離は遠めです。
しかし、「舞台の全体を把握するにはいい席」とも言えます。
無理やりポジティブ変換しているわけではなく、SS席に座った経験などを踏まえても
「近けりゃ近いほどいいってもんじゃない」わけです。
舞台で贔屓さんだけを追いたい!贔屓さんだけを近くで見たい!というなら話は変わってきますが、「宝塚の舞台を見たい」というのであれば、S席でも十分に叶います。
費用対効果(コスパ)が高め。リピート観劇も視野に入る価格
これまで8,800円だったのが800円の値下げにより8,000円に。
席こそ後ろ側になってしまったものの、「そこそこの距離で観られたらOK!」という方にはコスパが高めの席かなと思います。
特に1階席で見たい場合はSS、S+、Sの3種しかなくなってしまったので、
その中で一番安価なS席は十分選択肢に入るでしょう。
仮に3回観劇した場合、全てS+席だと31,500円ですが、S席だと24,000円と6,000円の差になります!
やっぱり遠い…!?S席のデメリット
再編により1階は後方席確定となってしまったS席。
そのデメリットはやはり…「遠い」ことかなあと思います。
1階席の後方(元A席部分)はやっぱり遠い
こういっちゃなんですけど、元A席の範囲だった1階席25列より後ろはやっぱり「遠いな~」って思います。
うまく説明出来ないのですが、S+席だとズーム不要で観られますけど、
S席の特に後方だと自分の目にズームが欲しくなる感じです。
視界というフレームがあると、えらく余白を感じるというか。
公演中は当然客席の電気は消えていて、舞台のみ照明が当たる形になっていますが、
その明かりがこう…暗い中の光になっているイメージでしょうか。
だいたいどこの席でも楽しめる方だと思ってるんですが、唯一苦手なのが1階席後方かもしれません…。
1階席か2階席は運次第(なことも)
友の会やその他のプレイガイドなどでチケットを取る場合、
1階席か2階席かは運次第。
「宝塚歌劇WEBチケットサービス」で一般発売で席を指定すれば事前にわかりますが、
その機会は決して多いとは言えません。
席ガチャを楽しめるのはいいところでもありますが、安定という点では少々欠けるところですよね。
まとめ:コスパ◯、たまに神席。席ガチャする価値はあり!
座席の再編によって大きくその数を減らしたS席ですが、
まだまだコスパの高さは変わらない、そんな印象です。
むしろ後方ということがわかっている分覚悟が出来る、という方もいるかもしれませんね。
個人的には以下のような方ならしっかりS席を活用できる・楽しめるのではないでしょうか。
「宝塚は観てみたいけど、1万円以上を払うのはちょっと…」という方にもオススメな席種だと思います!



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